2008-01-01から1年間の記事一覧

社説「人権勧告」

12月28日の朝日新聞の社説「人権勧告」に触れて一言。 この社説は、大きな問題を孕んでいる。 第1に、掲載された時期である。なぜ、この時期に遅れて取り上げたかと言うことである。「鐵は熱いうちに」のはずである。このブログでも紹介したように、国連人…

鶴ヶ島・夫殺害容疑

過日、鶴ヶ島市で71歳の妻が夫殺害容疑で逮捕された、との報道がなされた。介護していた夫を絞殺したというのだ。 妻は、糖尿病や肺気腫を患っていた夫の介護で睡眠もとれなかったという。 私は、11月に『殺人罪に問われた医師』(現代人文社)を公にした…

これでもノーベル平和賞

1960年1月の日米安保条の改正時に日本への核兵器の貯蔵・配備には事前協議が必要とされたはずだ。その後、佐藤首相の下で非核三原則が堅持されてきたと国民は信じていたに違いない。広島・長崎の戦争体験をよもや首相がということである。 そして、ノー…

死刑廃止 ー フィリピンの場合

過日紹介したフィリピン人権情報センターのトレーシー・パピコ氏の講演が開催された(第二東京弁護士会人権委員会) 死刑廃止活動の運動論がきわめて具体的に紹介された。EUの基金によりパンフなども作成された。 修復的司法の拡幅を検討する必要が大いに…

福岡事件『叫びたし寒満月の割れるほど』石井健治郎さん追悼集会に参加

古川龍樹さんからお誘いがあり、12月19日の追悼集会に参加した。15年前から重大な関心を持ち続けていた事件。 石井さんが逝去されて、西武雄さんの無罪再審が危ない。 国家のでっち上げによる死刑を晴らす必要がある。 http://yabusaka.moo.jp/hukuoka…

10.13集会妨害国家損害賠償請求事件

「10.13集会妨害国家賠償訴訟の記者会見」より 弁護士会館 508 2008.12.3 弁護団長 矢澤磤治 本日東京地裁民事33に提訴した、10.13集会妨害国家賠償訴訟(以下、「本件訴訟」という)について説明をいたします。話す内容は、3点あ…

長岡高校と河井継之助・山本五十六

長岡と河井継之助・山本五十六 高校生活は、長岡高校(長岡中学)でした。 「米百俵」で創設された学校です。 ここでは、その思い出を一つだけ書くことにいたします。 今はない古い講堂の両側に、2枚の人物像が掲げてありました。河井継之助と山本五十六です…

「死刑廃止 フィリピンの場合」の研修へのお誘い 

第二東京弁護士会 人権擁護委員会では、2006年死刑を廃止したフィリピンでそのキャンペーンをコーデネートしたパピコ氏の来日を機に、お話を伺うことにいたしました。 参加希望者は、当職または事務所までご連絡下さい。 「死刑廃止 フィリピンの場合」 …

NHKのラジオ放送(裁判員制度と冤罪)

11月25日(火)午後10時からのNHKニュース 裁判員制度の導入に伴い、冤罪や誤判は回避できるかについて ニュースキャスターの松本さんのインタビューを受けました。 小田中聰樹先生のシンポにおける基調講演からの受け売り程度のものですが、現行の…

「裁判員制度で、冤罪は防げるか」のシンポ

下記の内容でシンポを開催した。 過去、3年間の内容は、できるだけ早く、公刊する所存です。 多くの方々の協力を得たことに、多謝。 チラシより。 第3回公開シンポジウム 『裁判員制度で、冤罪は防止できるか』 専修大学・今村法律研究室主催 日時 2008年1…

同性婚禁止

2008年5月15日加州最高裁判所は、Lockyer v.City and County of San Francisco 事件において、4対3の僅差ながら、同性のカップル間に異性のカップル間と同等な婚姻を支持する判決を下した。USAでは、マサチューセッツ州に続いて同性婚を認めた2番目の州とな…

国連人権規約委員会の対日勧告(死刑廃止の検討)

過日、わが国の人権状況に関する問題の一つとして、死刑廃止について書いた。2008年10月30日、国連規約人権委員会が、10年ぶりに対日審査と最終勧告を行った。 日本政府の報告書は、時代錯誤的なものであった。死刑廃止について言えば,18の犯罪しかも重大事…

ペマ・ギャルポとチベットの真実

飛行機の中で、ペマ・ギャルポの書を読みました。チベットで起きていることの真実を把握するためです。 チベットの民族と文化が消滅しないためにどうしたらよいのでしょうか。ダライ・ラマの融和政策が破綻しそうになっています。

マカオ海外合宿

大学のゼミナールの行事の一つは海外合宿です。今年は、マカオの世界遺産巡りと香港です。まず、2年ぶりのマカオ(澳門:オウムン)を訪れました。この街の情報は、勿論ありましたが、急変ぶりにやはり驚かされました。 今回は、前回の官庁訪問とことなり、…

また、死刑執行

森英介法相が2名の死刑囚に死刑執行の 今度は、確定してから、約2年と約1年10月、早すぎる。 今、国連のCCPR(自由権規約委員会)でどのような議論(いや、批 判が)がわが国政府になされているかは、熟知のはず。 世界の人権(生命権)尊重の潮流に逆ら…

神田古本市

今年も古本市が開催しました。 ゆっくり、見分したいところですが、仕事の関係で まとまった時間がとれません。 無論、ネットでの買い物もするのですが、雑踏で本を探す気分も 悪くはありません。 この町に、事務所を構えた理由も、本の街だからです。

死刑廃止に向けて

第二東京弁護士会、人権擁護委員会の死刑部会の開催 永山判決以降の確定死刑囚の確認 委員として、わが国でいかになすべきかを模索中。 11月15日専修大学でシンポジウム『裁判員制度で冤罪を防げる か』を開催するための準備。詳しくは、専修大学今村法…

『 殺人罪に問われた医師 - 川崎共同病院事件 - 終末期医療と刑事責

須田医師殺人被告(川崎協同病院医師殺人)事件(上告審)平成10年11月16,川崎協同病院で起きた意識がなく意思表示できない患者に対してなされた医師による終末期医療における治療行為の中止とそれに続く一連の行為の刑事責任について