小杉放庵の水郷

 6月19日、ごんと同じ日の夕刊
小杉放庵、未醒の水郷が取り上げられていた。
この前の日光の旅では、寄り損ねた日光にある記念美術館。

 夏目漱石が評価していたとはつゆ知らず。
 洋画でこのように卓絶していたとも知らなかった。
長岡洋学校(長岡高校)出の小山正太郎の画塾にいたことも初耳。

 知っていたのは、新潟の赤倉に隠遁生活をして、
 日本画、特に、良寛や子供を描いていたこと。
 
 時々、版画もオークシオンなどに現れる。
 東京芸大美術館で開催されている
 「夏目漱石の美術世界展」をみてくることにしよう。
    
                Shoji YASAWA
 

ごんの気持ち

 6月19日の朝日新聞新美南吉の、ごんぎつねの作品のコメントが載っていた。童話作家にしては、悲惨な作品としか、感じられてならない、と私は思っていた。
 銃口から細く出る硝煙を連想すると戦争話としか映らないのである。

 しかし、私には、別の感慨もある。昭和16年に刊行された
『手毬と鉢の子−良寛物語』(学習社刊)である
 良寛の少年時代からのお話しである。読んだり聞いたりした事柄であるが、新美のお話もよいと思った。

  

 29才の若さで早世した(1942年)、新美。
 『手毬と鉢の子−良寛物語』は、死の直前に書かれたもの。
 
戦後まで生きていたら、もっと明るい作品が多々生まれたであろう。
 
  

 
 
 

貴婦人と一角獣

今、ETVの日曜美術館の再放送を見ている。

 貴婦人と一角獣のタピスリーを巡る話しである。

 中世の宗教や愛が話されいる。
 これが、これらのタピストリーのテーマであろうか。

  私の唯一の望み、Mon seul desir

 愛なのか。

  私は違和感を覚える。

 第6感は、正しいかもしれない。

 しかし、「一角獣」、依頼主が「トルコ人」、「法律家」であることか ら連想すると、

 私は、一角獣とは正義、正邪の判断者ではなかったか。

 この続きは、古代中国におけるユニ・コーンに関する専修大学法学研究所の所報に掲載した小稿を紹介しながら。
              

 (suite)矢澤昇治
 

橋下市長の慰安婦発言

 ある市民団体から、橋下徹弁護士の懲戒請求の連絡と意見照会がきた。慰安婦発言が、弁護士としての品格を欠くというのがその理由だ。


 外国特派員協会での説明も、慰安婦制度の必要に固執した

 大阪市議会の問責決議案は否決されたが、公明党は、慰安婦制度について、橋下市長と同意見であるということであるか。参議院選挙の考慮したとの理由で、人権問題を無視してもよいということであるか。

 国連の拷問禁止委員会では、夙に、旧日本軍の慰安婦問題について日本政府に対して、勧告を繰り返してきた。それにのらりくらりしてきたのが日本政府である。新聞報道によれば、「日本の政治家や地方の高官が事実を否定し、被害者を傷つけている」と勧告したのも当然といえる。

 橋下市長は、この勧告を受けて、日本政府に慰安婦強制の有無の明確化を求めたが、筋違いの発想である。自分の歴史認識の欠如を他者の責任に転嫁しているに過ぎない。

 橋下市長は、弁護士であれば、国連人権規約委員会からかねてより日本政府が人権を軽視している事柄について、知るべきであり、学ぶべきであり、自分が条約法について無智であっただけのことでないか。

 国連の拷問禁止委員会は、かねてからの宿題を今一度日本政府に突きつけた。とはいえ、橋下市長に距離を置こうとする安倍首相とて、その歴史認識はおぼつかない。乏しいということでない。
 誤った歴史認識を敢えて、正当化しようとしているのである。それを右傾化というのは、正鵠を得ていない。歴史的事実に眼を塞ぎ、事実でないことを正しいと説いているのである。

 科学としての歴史学を否定して、政治家がつとまるということなら,彼の行動は、事実を否定してもこれが正しいとする醜悪な政治家として歴史に刻まれることになるであろう。

 朝鮮半島における旧日本軍による慰安婦強制のみならず、男性の強制連行の事実を否定して、美しい国、日本を語る安倍首相の欺瞞性は、これらの事実を否定しようとするだけに更に悪質である。

 死刑廃止についても同様であり、国連人権条約や欧州人権条約を一顧だにしない政治家も、同じの穴の狢となるであろう。狢ですら、勿論、俺はそんな悪でない,とんでもないと反論するであろう。


集会妨害訴訟の原告の1人である森井眞氏の投書も併せて紹介する。

                   弁護士 矢澤昇治
 

、死刑制度の廃止に向けて、講演会のお知らせ

第二東京弁護士会人権委員会死刑制度廃止検討部会では
下記記載の内容で講演会を開きます。
鋭意、ご参加下さい。

第二東京弁護士会人権擁護委員会,死刑制度廃止検討委員会 講演会
Sur la situation de l'Europe après l'abolition de la guillotine

死刑制度を廃止したヨーロッパ人権条約の現在

世界では,死刑廃止の趨勢が加速している。
しかし,わが国では,谷垣法相が就任から2カ月で
初執行,前回から2カ月で再び執行した。

死刑制度に合理性はあるのか?

飯塚事件では,冤罪の疑いの強い久間三千年さんは
足利事件と同じDNA型鑑定の下で有罪。
そして,再審請求の準備中死刑が執行された。

改めて,死刑制度について,考えて見る必要がある。
ヨーロッパの人権状況を見ることにしよう。


講 師 北村泰三 氏(中央大学法科大学院教授・法博)

先生のプロフィール
  中央大学法学部卒
  熊本大学中央大学法学部教授などを歴任
  現職に至る
 主要な業績
  『ヨーロッパ人権裁判所の判例』(共著,信山社
  『国際人権と刑事拘禁』(日本評論社)など多数
      

     日  時  2013年7月1日(月)午後6時〜8時

     会  場 (霞ヶ関弁護士会館1006号室
      
      地下鉄 ■丸の内線,日比谷線,千代田線 霞ヶ関駅
          ■有楽町線 桜田門駅
  
  主催:第二東京弁護士会
 問い合わせ先:第二東京弁護士会人権課 TEL. 03(3581)2257


                                                

相馬御風と大杉栄

なぜ、御風は糸魚川にいったのか。
隠遁であるとは思わないが。

大逆事件,そして大杉栄
この二人のよしみ
しかし、大逆事件は、二人の運命を分けた。

金子善八郎『相馬御風』 
 −「還元録」の位相−を久しぶりに読む。
 
良寛理解には、不可欠ではないが
この人の存在は大きい。

一人雑誌「野に歩む者」を購入。
読むのは、これから。