尊厳死宣言公正証書の作成

 終末期医療を巡る医師の殺人罪被疑事件
 (川崎協同病院女医殺人事件)を担当して以来
 このような事態を招かないために、
 
 患者のみならず、この事態を回避するために
 健全な者が精神状態にあるうちに、
 尊厳死に係る意思宣言の必要性を感じてきた。
 
 この度、はじめて公正証書の作成依頼がきた。
 さりとて、協会の宣言書では物足りず
 英文で作成された文章を参照して、
 証書の案分を作成した。
 
 麹町公証役場で、公証人からは、
 優しさが表現されているとの評価をえた。

 以下、その一部を紹介する。
 
「 私は、現在、判断能力、記憶力ならびに理解力が健全な状態にありますが、本書において、私の生命が、以下に記載する状況の下で人為的に引き延ばされることのないように、私の希望を知らしめるために意に基づき、かつ、自発的に、私の尊厳死の宣言書(リビング・ウィル)を作成し、公表し、また、宣言する。

1.本宣言書は、私の親族、医師、弁護士または私が看護や治療を受けることになるすべての医療施設、さらに、私の健康、福祉もしくは業務について責任を有することとなるすべての者に向けられている。
2.死は、出生、成長、成年および老年と同様に現実であり、人生において一つの確実な現実である。今、私は健全な精神状態にあるときに、私の願望を表現し、私自身の将来における決定にもはや関与しないことをここに表明する。
         (以下省略)  」
 
 ご意見のある方は、
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